哲学者リスト
<ギリシャ哲学> <ヘレニズム哲学><中世哲学><ルネサンス期> <近代期><啓蒙の時代> <ドイツ観念論とその批判><現代思想の源流> <フランス思想の時代>
タレス(B.C.)イオニア・ミレトス学派
ピュタゴラス(B.C.570-496) ピュタゴラス学派
ヘラクレイトス(B.C.)
パルメニデス(B.C.540-470)エレア学派
エレアのゼノン(B.C.490-430)
エンペドクレス(B.C.)
アナクサゴラス(B.C.)
デモクリトス(B.C.460-370)原子論者
ソクラテス(B.C.469?-399)
プラトン(B.C.428/7 -348/7)ギリシャ
豊富な著作でくめども尽きせぬ哲学の源流となった。いまだにその哲学の理解には論争が絶えない。
アリストテレス(B.C.384-322)ギリシャ
個体について考えはじめた最初の哲学者。形相と質料という個体化原理の思想は長らく神学と哲学を支配するエピクロス(B.C.342/41-271/70)
ナーガセーナ『ミリンダ王の問い』
キケロ(B.C.106-43) 『ストア派のパラドックス』『占いについて』『運命について』
ルクレティウス(B.C.94-55) 『物の本性について』
マルクス=アウレリウス(121-180) 『自省録』
オリゲネス(184/5-253/4)『諸原理について』
プロティノス(204/5-269/70) 『エンネアデス』
中世においてはプラトンやアリストテレスよりもその影響力は大きかった新プラトン主義の祖。Porphyrios:233-305
アウグスティヌス(354頃-430)『告白』(上・下)服部英次郎訳、岩波文庫、1976. 『神の国』
西欧の父。真理の照明説を提示し、真理としての神は我々の内にあるという美しい説を主張した。Boethius:480-524
エリウゲナ(Eriugena:810頃-877以降)『自然区分論』
自然の四区分説を主張し、能産的自然と所産的自然という概念を初めて作った。新プラトン主義をキリスト教哲学に導入した。al-Fārābī:870-950
イブン=シーナー(アヴィケンナ)(980-1037)
アンセルムス(1033/34-1109)『プロスロギオン』
アベラルドゥス(1079-1142)『汝自身を知れ』
Petrus Lombardus:1095-1160
Richard de Saint-Victor:1123-73
イブン=ルシュド(アヴェロエス)(1126-1198)『』
マイモニデス(Moses Maimonides:1135-1204)『』
Joachim de Floris:1135-1202
アルベルトゥス・マグヌス(1193/1200-80)『』
Bonaventura:1217-74
Henricus de Gandavo:1217-93
-トマス・アクィナス(Thomas Aquinus:1224/26-1274) 『存在と本質』『真理論』『対異教徒大全』『神学大全』
存在と本質とを分け、存在論に大きく貢献した。また、信と知を区分しつつ両者を有機的に結びつけた。Aegidius Romanus:1243/47-1316
エックハルト (Maister Eckhart:1260頃-1327/28)『』
ドゥンス・スコトゥス(Duns Scotus:1265/66-1308)『第一原理論』『命題集注解』
存在についてアリストテレスの説やアナロギア説を否定し、「存在の一義性」を主張した。Franciscus Mayronis:1285-1328
Jean Buridan:1295/1300-58
ウィリアム・オッカム(William Occam:1300-1349/50)『自然哲学』『論理学大全』
関係を項とは独立したものとして考えた中世における経験論の創始者。彼の唯名論は時代を変革する。クザーヌス(1401-1464)『知ある無知』
ミュンツァー(1489-1525)『』
モンテーニュ(1533年2月28日-1592年9月13日)『エセー』
ブルーノ(Giordano Bruno:1548-1600)『』
フランシス・ベイコン(1561-1626) 『大革新』『古人の知恵』『学問の尊厳と進歩』『ニュー・アトランティス』
近代科学の発見手法を哲学にも適用しようとしたその思想はこの時代の科学論を支配し、またその徹底した理性批判は啓蒙時代に影響力を発揮する。ガリレオ・ガリレイ(1564-1642)『』
Jakob Böhme:1576-1624
ホッブズ(1588-1679)『物体について』『リヴァイアサン』
ラディカルな唯名論を主張し、認識における言語の重要性を主張した。ガッサンディ(1592-1655)『』
原子論を復興させ、原子が与える感覚を経験の基盤とする思想はロックなどに大きな影響を与えた。デカルト(1596-1650)ラテン&フランス『精神指導の規則』『省察』『哲学原理』
意識を明証性の中心に置くことで近代科学に思想的基盤を与え、その普遍学の理念は合理主義哲学の祖となった。パスカル(1612-94)『パンセ』
ロック(1632.8-1704)『人間知性論』『市民政府二論』
近代認識論の創始者にしてイギリス経験論の創始者でもある。知性の批判を哲学の目的とした。スピノザ(1632.12 -77)ラテン『エチカ』
これ以降、哲学史の裏水脈となる実体一元論の思想を作り上げ、存在の一義性の積極性を主張した。マルブランシュ(1638-1715)『真理の探究』
デカルトとアウグスティヌスを調和させた独特の合理主義哲学を作った。ニュートン(1642-1727)『』
ライプニッツ(1646.7.1 -1716.11.14)『弁神論』(1710)『形而上学叙説』『モナドロジー』『人間知性新論』 (1765)
哲学史上最大の天才。近代的個体論や数学、力学などでめざましい業績を挙げ、無限の可能性を哲学に与えた。しかしその後継者はなかなか現れなかった。ヴィーコ(Vico:1668-1744)
バークリ(1685-1753)英語 『人知原理論』『視覚新論』Three dialogues between Hylas and Philonous
非物体論を主張した徹底した観念論者。モンテスキュー(1689-1755)『法の精神』『ペルシア人の手紙』
ヴォルテール(1694-1778)
ヒューム(1711 -1776)英語『』
懐疑主義を徹底した人物として有名だが、むしろのその経験論こそが重要。感覚からいかにして主体が構成されるかをカテゴリーを用いずに論じ、その考えは、以降、とくにフランスで大きな影響力を持った。ルソー(1712-1778)フランス『言語起源論』『エミール』『告白』
ディドロ(1713 -1784)『』
最近は哲学者としてよりも、美術批評家として、その絵画論などがよく注目されている。コンディヤック(1714-80)『人間認識起源論』『感覚論』
ダランベール(1717-83)
カント(1724-1804)ドイツ『三批判』『単 なる理性の限界内における宗教』
批判哲学により従来の哲学体系を根本から作り直し 、これまで問題となっていた真理の基準そのものを根本的に変更した。哲学史上、以前の哲学と最も断絶している哲学者として類がない。ヘルダー(1744-1803)ドイツ『』
フィヒテ(1762-1814) 『知識学』 『遊戯の存在論』
メーヌ・ド・ビラン(1766-1824)『』
フランス・スピリチュアリズムの祖。ヘーゲル(1770 -1831)『キリスト教の精神とその運命』『精神現象学』『大論理学』『法哲学』
「存在と思惟の一致」という古代の理想を実現した観念論を構築。これにどう反対するかが以降の哲学の流れをつくった。シェリング(1775-1854) 『人間的自由の本質』藤田健治『シェリング』勁草書房(思想学説全書)、
ショーペンハウアー(1788-1860) 『充足根拠律の四方向に分岐した根について』『意志と表象としての世界』
コント()『』
キルケゴール(1813-55) 『反復』『不安の概念』『あれか、これか』ファーレンバッハ『実存哲学と倫理学』晢書房
マルクス(1818-83) 『資本論』
ディルタイ(1833-1911) 『生の哲学』
ブレンターノ(1838.1.16-1917.3.17) 『アリストテレスにおける存在の多様性の意義について』 『道徳的認識の起源について』
マッハ(1838.2.18-1916.2.19) 『感覚の分析』
パース(1839-1914)『連続性の哲学』
ジェームズ(1842-1910)『プラグマティズム』『根本的経験論』『多元的宇宙』
ニー チェ(1844-1900)『悲劇の誕生』『悦ばしき知識』『善悪の彼岸』『ツァラトゥストラ』『こ の人を見よ』
現代思想の源流として位置づけられるのにふさわしい唯一の思想家。マルクス()
カントール(1845-1918)
フレーゲ(1848.11.8-1925.7.26)ドイツ
『概念記法』『算術の基礎』「意義と意味について」マイノング(1853.7.17-1920.11.27)『』
フロイト(1856-1939)ドイツ(精神分析用語事典へ)
精神分析の創始者。これは心の治療技法という範囲を越え、人間についての考えを根本から変更し、思想や文化などに驚異的な影響を与えた。ソシュール(1857-1939)
フッサール(1859.4.8 -1938.4.27)ドイツ
現象学の創始者。これは現代哲学を導き、今後考えるべき問いを与える学問となった。デューイ(1859-1952)『』
ベルクソン(1859.10.18 -1941.1.4)フランス
時間の力動的連続性としての持続を主張したことによって哲学史において重要な位置を占める。西田幾多郎(1870.6.17-1945.6.7) 『善の研究』『自覚に於ける直観と反省』『働くものから見るものへ』
日本独自の初めての哲学者として有名だが、それはつまり西洋哲学の系譜のなかにあるということ。彼を理解するにはベルクソンやジェームズ理解が欠かせない。ヴァレリー(1871-1945)フランス
ラッセル(1872-1970)
『プリンピキア・マティマティカ』モース(1872.5.10-1950.2.10)
メラニー・クライン(1882-1960)イギリス
『子どもの心的発達』 『幼児の精神分析』田辺元(1885-1962)『数理哲学研究』『種の論理と世界図式』
西田を批判した数理哲学者。九鬼周造(1888.2.15-1941.5.6) 『<いき>の構造』『偶然性の問題』「ハイデッガーの哲学」()
日本が生んだ最も優れた哲学者の一人。和辻哲郎(1889.3.1-1960.11.17)
『人間の学としての倫理学』(1934)『風土』『倫理学』ジャン・ヴァール(Jean Wahl:1888.5.25-1974.6.19)
ウィトゲンシュタイン(1889.9.26-1951)
『論理哲学論考』『哲学探究』グレーリング『ウィトゲンショタイン』講談社選書メチエハイデガー(1889.9.26-1976.5.26)ドイツ『存在と時間』
豊富な教養をもって存在について思索し、現象学や哲学史研究のみならず現代思想の動向を決めた。マルセル(1889.12.7-1973.10.8)
ベンヤミン(1892-1940)
ヤコブソン(1896.10.11-1982.7.18)
ウィニコット(1896-1971)イギリス
バタイユ(1897-1962)
三木清(1897.1.5.-1945.9.26)
「個性の理解」、「批判哲学と歴史哲学」、「歴史的因果律の問題」、「個性の問題」、 『パスカルにおける人間の研究』(1926)「人間学のマルクス的形態」『構想力の論理』
初期には新カント派の影響のもとにあったが、ハイデガーの講義を受けてその画期的なパスカル研究をまとめた。ガダマー(1900.2.11-2002)
ハーバーマス()
『近代の哲学的ディスクルス』岩波書店ローティ()『哲学の脱構築』お茶の水書房
ラカン(1901-1981)
ギブソン(James Jerome Gibson:1904-1979)
サルトル(1905-80) 『存在と無』(1943)『弁証法的理性批判』(1960)長谷川宏『同時代人サルトル』河出書房新社
レヴィナス(1906.1.12-1995/12/24) 『全体性と無限』 (1961) 『存在の彼方』(1973)
メルロ=ポンティ(1908.3.14-61.5.4) 『知覚の現象学』(1945)『シーニュ』
レヴィ=ストロース(1908.11.28-) 『親族の基本構造』(1967) 『構造人類学』(1958)『神話の理論』
フーコー()
オースティン(1911-1960)英語『言語と行為』
リクール(1913.2.27-)
ロラン=バルト(1915−1980) 『エクリチュールの零度』(1953)
アルチュセール(1918-1990) 『資本論を読む』『マルクスのために』
今村仁司『アルチュセールの思想』講談社学術文庫、バリバール『アルチュセール』藤原書店鈴木亨(1919-)『響存的世界』
ミシェル・アンリ(1922.1.10-2002) 『現出の本質』(1963)『精神分析の系譜』『実質的現象学』
大森荘蔵(1921.8/1-1997.2/17)
リオタール(1924.8.10-199)
ドゥルーズ(1925 -1995) 『ベルクソン主義』『スピノザと表現の問題』『差異と反復』 『意味の論理学』『シネマ』 『襞』
差異の思想による哲学史の大胆な読替と応用を行い、21世紀の思想を準備した恐るべき大哲学者。ガタリ(1930-92)
ドゥルーズとの共著『アンチ・オイディプス』 (1972)『千のプラトー』(1980)『哲学 とは何か』、単著『分裂分析的地図製作法』デリダ(1930.7.15-) 『声と現象』『散種』 『時を与える』『死を与える』
木村敏(1931-) 『人と人との間』(1972)『自己・あいだ・時間』(1981)『分裂病と他者』(1990)
ハイデガーの影響の強い日本の哲学者の系譜に位置づけられうるかもしれない人。廣松渉(1933-1994)『世界の共同主観的存在構造』『資本論の哲学』『存在と意味』
マルクス思想や現象学を基盤に独自の理念的な哲学体系を作りあげた日本の哲学者。マリオン(1946-) 『贈与と還元』